
FXのトレードにおいて、「損切り」はとても大事です。
しかし「なぜ損切りが重要なのか」や、「どのような場合に損切りすればよいのか」など、具体的にはよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
2018年4月に金融先物取引業協会が公表した調査結果によると、FXのトレードで損失を出した理由として最も多いのは「損切りができなかったから」(56.5%)というものでした。このデータからも損切りの重要性がわかりますね。
こちらの記事では、損切りの基本的な意味やその重要性について解説します。損切りの仕組みを十分に理解できれば、FXのトレードにおけるリスクを抑える事ができるでしょう。
「損切り」とは何?

損切りとは、為替相場が自分の期待とは反対の動きをした際、損失を抱えている状態でポジションを決済することです。損失が少ない段階で早めに判断をし、損失を最低限に抑えるために行うものです。
とはいえ、「相場が戻るかもしれない」という根拠のない期待から、なかなか損切りに踏み切れなかったりするものです。
FXでは利益を大きくすることだけではなく、損失を小さくすることも大切です。
FXで損切りしないとどうなる?
FXにおいて、損切りはとても重要です。特にFX初心者の場合、損失を受け入れられず、相場が戻るかもしれないという根拠のない期待を待ってしまったり、資金が減っていくのを見て冷静な判断ができなくなる事があります。
根拠のない期待だけで、損切りをせず放置していると、損失額が膨らむリスクがあるため、損切りはトレードにおいてとても大事です。
例)1ドル=100円のときに10,000ドルを購入し1ドル=99円になった場合、損失額は1万円で済みます。
しかし、損切りをせずに1ドル=98円、97円と価格が下がっていくと、損失額は2万円、3万円と徐々に大きくなっていくのです。
損切りのルールを決め、そのルールを守り、損切りを徹底できれば、損失額を最低限に抑えられるだけでなく、
相場が好転した時に改めてトレードをして、再び利益を狙うこともできます。
損切りのルールやタイミング
次に損切りのルールやタイミングについて解説していきます。
「損失額を目安にする」
損切りは損失額を基準にして判断する事ができます。
「新規の注文をした後、損失額が1万円になったら損切りする」といったように、
あらかじめ許容できる損失額の目安を決めておきます。
損失額で損切りの目安を決める方法は、複雑な計算が必要ないため、FX初心者でもわかりやすい指標になります。
ここで設定する損失額は、総資金の2%程度にしておくのが無難でしょう。
「値幅を目安にする」
新規で注文が成立した為替レートからの値幅を基準にする損切り方法もあります。
値幅とは2つの値段の差のことで、FXでは一般的にpips(ピップス)という単位で表されます。
たとえば「買値から0.1円(10pips)下がったら決済する」といった損切りルールを設けたりする方もいます。
「トレンドラインを目安にする」
トレンドラインとは、相場で上昇・下降・横ばいのうちどのトレンドが発生しているかを測るため、チャート上に記す線のことをいいます。
トレンドラインには、サポートライン(下値支持線)とレジスタンスライン(上値支持線)の2種類があり、下値支持線と呼ばれるサポートラインと、上値抵抗線と呼ばれるレジスタンスラインは決済のタイミングを計るうえで非常に重要な基準となります。
買いポジションを持っている場合はサポートラインの少し下、売りポジションを持っている場合は、レジスタンスラインの少し上を損切りポイントとして設定しておくことがよいとされており、その理由は価格がトレンドラインを越えると、同じ方向に相場が動く傾向があるためです。
たとえば、価格がサポートラインを割り込んだ場合には下降トレンドが強まることが予想できます。
このときすでに買い注文をしている場合には、損失が広がりやすくなるため、サポートラインの下で損切り(決済の売り注文)を入れておく選択肢がでてきます。
反対に、価格がレジスタンスラインを超えた場合には上昇トレンドが強まります。このとき売注文をしている場合には、レジスタンスラインの上で損切りを入れるという考え方になります。
注意)
トレンドラインを活用する場合には、ライン上やラインのすぐ近くに損切りを入れるのは避けた方がよいです。
その理由として、FXの相場ではセオリー通りの値動きをしない「だまし」といった現象がおきる事があるからです。
たとえば、サポートラインを割り込み、価格が下落すると思いきや反発したり、レジスタンスラインを超えて価格が上昇するかと思いきや、反落したりすることなどがあります。
ライン上やラインの近くギリギリに損切りを入れていると、相場が反転したときの恩恵を受けられず、損失ばかりが積み上がってしまう可能性があります。
そのため、損切りポイントはサポートラインの「少し下」、レジスタンスラインの「少し上」に設定すると良いでしょう。

損切りをするための便利な注文方法
「逆指値注文」
損切りのルールを決めても、いざ実行するとなるとなかなか決断できないという人も多いようです。そこでおすすめなのが、「逆指値注文」を活用することです。
逆指値注文とは、現在の為替よりも不利なレートを指定して発注する注文方法のことになります。
具体的には、1ドル=140円の時に買い注文を入れて、1ドル=130円で逆指値注文をすると、1ドル=130円以下になったときに売り注文が実行され、損切りの注文が実行されます。
逆指値注文を行うことで、自動的に損切りを行ってくれるため、自分の決めた損切りルールを守る事ができ大きな損失を防ぐことができます。
FXやるなら損切りは絶対!!

FXでは「損小利大」という言葉があるように、長期的に利益を上げ続けていくために、利益を大きくするだけでなく損失を小さく抑えることも意識しましょう。
プロの億トレーダーでも100%の成功率で利益を出せるわけではありません。トータルでの利益を大きくするために、目先の利益を追求するのではなく、損失を小さく抑えるということはとても大事です。
そのために損切りは必ずできてないといけません。事前に損切りのルールを設定しておき、逆指値注文などの注文方法を活用してルール通りの損切りを必ず行えるようにしましょう。
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